球面調和空間

球面調和空間がわからん……と思っていたが、水素原子におけるシュレーディンガー方程式の解 - Wikipediaを見てわかった。以下はメモ。


異なる軸を持ったp型球面調和関数の内積はどう積分表示されるのだろう?
直交座標系(x,y,z)に対して球座標系(r,θ,φ)が
x=r\sin\theta\cos\phi\\y=r\sin\theta\sin\phi\\z=r\cos\theta
と定義されるとき、
\psi(\mathbf{x}) = R(r)Y(\theta,\phi)
と変数分離したときにその内積は、d\mathbf{x}=r^2dr\sin\theta d\theta d\phiより、
\langle\psi_1|\psi_2\rangle = \int R_1(r)R_2(r)r^2dr \int Y_1(\theta,\phi)Y_2(\theta,\phi)\sin\theta d\theta d\phi
動径部分は、rが単純に長さの次元を持つということで、\langle rR_1|rR_2\rangleと書けそうなものだ。
しかし角度部分は? 角度は無次元量だし……。2変数の積分であることも話をややこしくしている。
もうちょっと進めて、\left\{Y_{px},Y_{py},Y_{pz}\right\}と、それを回転した\left\{Y_{px}^',Y_{py}^',Y_{pz}^'\right\}を考える。回転しただけなので、ユニタリー行列\mathbf{U}を用いて、
\left(\begin{matrix}Y_{px}^'\\Y_{py}^'\\Y_{pz}^'\end{matrix}\right) = \mathbf{U}\left(\begin{matrix}Y_{px}\\Y_{py}\\Y_{pz}\end{matrix}\right)
と書ける。すなわち回転後の球面調和関数は回転前の関数の線形結合で表せる。
このときに、先の内積の2乗を計算してみる。
\sum_{\mu=x,y,z}\left(\int Y_{p\mu}(\theta,\phi)Y_{px}^'(\theta,\phi)\sin\theta d\theta d\phi\right)^2
[tex:= \sum_{\mu=x,y,z}\left*1が成り立つ。上の3行のうち、1行目→2行目はi\neq j、2行目→3行目はi=jの場合を利用している。つまり、球面調和空間では\langle Y_1|Y_2\rangle = \int Y_1Y_2 \sin\theta d\theta d\phiということだろうか。
何故だろう?


答えは球面調和関数の解析解にあった。方位角部分を変形してルジャンドル陪関数を導く際にz=\cos\thetaなる変数変換をしていて、それによってdz=-\sin\theta d\thetaとなるようだ。これを逆に適用することで、通常の2変数直交座標系における内積と同じ形式に持って行ける。
また、これは確証はないが、ルジャンドル陪関数の性質から直交条件が出てくるのではないだろうか。導くのはなかなか難解そうだけど……たぶんそう。

追記(2009/2/22)

英語版Wikipediaに、ルジャンドル陪関数の直交性について書いてあった。
Associated Legendre polynomials - Wikipedia
やっぱりそうなるのかー。1-x^2で割ってるのがちょっと腑に落ちないけど……

*1:\mathbf{U})_{x\mu}\int Y_{p\mu}(\theta,\phi)Y_{p\mu}(\theta,\phi)\sin\theta d\theta d\phi\right)^2] = \sum_{\mu=x,y,z}(\mathbf{U})_{x\mu}^2 = 1 が成り立っている気がしてならない。気がするというか、計算させるとそれに近い値になっている。 球面調和関数では性質上、\langle Y_i|Y_j\rangle=\delta_{ij}((\delta_{ij}クロネッカーのデルタ