海外への幻想

 また日本の声優が好まれる背景には、声優としての技術面の高さもある。英語圏の人は母国語である英語が世界共通語なので、吹き替えの必要性が低い。そのため、吹き替えという文化そのものが育っていないという側面もあり、技術面でも日本とは大きな差があるのだという。今後、声優アーティストは海外でも活躍が期待される存在なのだ。

歌手やグラビアでも人気を集める!アニメ界の救世主? 声優アーティスト - 日経トレンディネット

この段落。前半は納得。後半は飛躍している。日本の声優が優れているのは「日本語による」技術だろう。英語が母国語の人は、(一部のコアなファンを除けば)日本人声優が進出してくる事よりも、「英語による」吹き替え技術の向上と人材の育成を望んでいるのでは?
そもそも大半の若手声優は吹き替えなんてやらせてもらえないんじゃないの? 予算カツカツの深夜アニメやエロゲで食いつないでいるだけで。
海外で活躍できるかどうかは、今後も日本アニメが好きな外国人が増え続け、しかも日本のアニメ業界が良質のアニメを提供し続けられるとすれば、だろう。前者はわからないが、少なくとも後者は先行きがあまりよくないように思える。制作費捻出に広告代理店を介さないビジネスモデルを確立できれば話は別だが……