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後悔。悔やんでも悔やみきれない。あのときなぜあのような態度を取ってしまったのか。もう2年半が経つが、未だに気まずい。もともと滅多に会うことはない相手だ。もしかしたらもう一生会わないかもしれない。前回会ったときでさえ予想外だった。まともに相手の顔を見ることすらできなかった。互いに気まずい苦笑い。
特別な感情を抱いていたわけではないが、そんなことは関係ない。そこには事実があるだけだ。
大して親しくもなかった俺が、決定的に彼女を傷つけてしまった。ただそれだけのこと……
今でも、時折思い出しては気分が沈む。気にしすぎだろうか。しかし気にしないことなどできない。俺は、芯の部分では相当なフェミニストなのだろう。……違うか。単に女性に対して過大な幻想を抱いているに過ぎないのだろう。
ああ。どうすればいいのだろう。
キリスト教を信仰している人なら、懺悔することで救われるのかもしれない。だが俺には全てを絶対的に「赦す」存在など信じられない。気分によって赦したり、赦さなかったりする「人間」しか、信じることはできない。宗教を持った人の幸せは、そういうところにあるのだろうか。